クレイジーコンサルティングのWeb Journal|酒井勇貴

懸命に働く人と組織の”サクセスストーリー”を考えるWeb Journal

見積もり(見積書)の成約率が高まらない3つの原因とは?成約率を上げる方法とは?

執筆者:酒井勇貴(合同会社クレイジーコンサルティング 代表社員

 

皆さん、こんにちは。

 

合同会社クレイジーコンサルティングの酒井勇貴です。

 

今日は

「なかなか見積もりの決定率・成約率が高まらない・・・」

そんな悩みを抱えている企業様、小さな個人事業主様に向けて、少しでもその決定率・成約率を高めるコツがお話できたらと思ってこのブログを書いています。

今、自分たちの抱えている

“マズい部分”

が、確かに今回の記事の中に含まれていて、

「記事の中に書かれていることに取り組んだら、確かに決定率・成約率は良くなるに違いない!」

と、そんなふうに感じられるポイントがお伝えできればと思っています。

見積もり 見積書 成約率 営業 営業マン 提案書

そもそも、見積もりの決定率・成約率の”目標値”をもって営業活動をしていますか?

なぜ、見積もりの決定率・成約率が高まらないのか?

その前に、まずそもそもですが、皆さんは

「だいたいうちの業界・会社の場合は、見積もりの成約率はXX%は欲しい」

など、具体的な決定率・成約率の目標値をもって営業活動を活動されていますか?

そして、その目標値を常に達成できていますか?

もし、なかなか達成できていない。

いや、目標どころか、そもそもそんな高い次元の話にすらなっていない。

もし、そんな悲惨な状況に陥っているようであれば、きっと今日の記事はお役に立てるのかなと思います。

見積もり(見積書)の成約率が高まらない3つの原因とは?

さて、この見積もりの決定率・成約率がなかなか高まらない時というのは、今から述べる典型的な悪しき”3つの病状"に陥っていることが多いのです。
それは、

  1. 見積もりを出すのが早すぎる
  2. そもそもヒアリングをしていない
  3. 見積もりを追っていない

です。

それでは、ひとつひとつ見ていきましょう。

病状①:見積もりを出すのが早すぎるから、見積もり(見積書)の成約率が高まらない。

それでは、まず”1つ目”の”見積もりを出すのが早すぎる”というのを具体的に見ていきましょう。

これは、何とかして見積もり件数を増やさなければならないと急ぐあまりに、とにかく何でもかんでも見積もりを早く出しちゃっているということです。

もちろん、例外はあります。

それは、見積もりを早く出すこと自体に価値がある(意味がある)という業種・業態の場合です。

例えば、企画・提案要素があまりないケースの見積もりが多い業種・業態です。

もう少し具体的に言うと、例えば、問屋さんとか商社さんなどです。

例えば、

「いますぐこの商品を仕入れたいから、見積もり出して欲しいんだけど!5,000個だったらいくらくらいで出してもらえるの?」

というようなタイプの見積もりは、もちろん価格交渉をすることもありますが”企画・提案”という要素は極めて少ないですよね?

このようなケースでは、とにかく少しでも早く見積書を出すことが良い結果に繋がることは多いです。

”企画・提案”の要素がある場合、見積もり(見積書)を早く出せば出すほど不利になる。

一方、何らか”企画・提案”という要素のあるやり取りの場合、見積もりは早く出せば出すほど皆さんとっては不利になることが多いです。

なぜかと言うと、、、。

まず一つ目はですね、見積もりをとにかく急かすような案件は、その時点で筋の悪い案件だからです。

要するに

「とにかく値段で決めます値段で!」

みたいな色が強すぎることが多いのです。

なので、一生懸命に対応しても良い結果に繋がらないことが多いのです。

次に二つ目。

見積もりをすぐに出すというのは、つまりは”手の内を明かす”ということと同義。

例えば、

「あの会社からはこんな価格で見積もりが出てきました!」

と、そのウチが出した見積書をもって、他の会社に

「今、こういう条件で見積もりが出ているのですが、御社はこれより良い条件出せますか?」

というように、他のところに交渉するための材料に使われたりするのです。

なので、見積もりというのは、早く出せば出すほど皆さんにとってはその調整幅が減ってくる。

皆さんの見積書を使って他の会社と交渉して、結局、他で決められてしまったりするのです。

なので、

「とにかく早く見積書を出してくれ!」

という要求には付き合い過ぎない方が良いのです。

もちろん、それでも例外的に見積もり(見積書)を早く出しは方が良いこともある。 

もちろん、

「とにかく早く見積書を出してくれ!」

に付き合ってあげた方が良いこともあります。

例えば、もともとお付き合いがある会社さんから、

「とにかく、参考レベルでもいいから、だいたいどれぐらいの価格になるのかだけでも先に知りたいんだ!」

みたいな依頼・相談を受けるケースです。

そういう場合は、

「これはヒアリングをする前の荒い見積もりですよ。価格はだいたいXX万円からZZ万円くらいですかね・・・」

というぐらいの幅を持たせた内容にして、或いは高めの価格にして、

「当社では、正式なお見積もりはヒアリングをさせて頂いた後にお出ししています。」

 という感じで、2段階でお見積もりを出す形にして、一旦は時間を稼ぐというスタイルにした方が皆さんとってはメリットが大きいかなと思います。

病状②:そもそもヒアリングをしていないから、見積もり(見積書)の成約率が高まらない。

では”2つ目”のポイント”そもそもヒアリングをしていない”について書いていきましょう。

2つ目のポイントは、先の1つ目の内容とも大きく関係します。

言い換えると、この2つ目の内容しっかりやるからこそ”見積もりを早く出すことがなくなる”と言ってもいいかもしれません。

それは何かと言うと、そもそも”ヒアリング”をしていないのです。

見積もりを出すにあたって、クライアントから、今どんな悩みを抱えていて、何を解決したいのか、を具体的に聞き出せなかったら、そもそも見積って作れないですよね?(違いますか??)

でもですよ、、、

現実には”ヒアリング”を十分にせずに、さっさと見積書を作って出してしまうという

ケースが多いのです。

私に言わせれば、これは信じられないことです。

ヒアリング不足の見積もり(見積書)が赤字を生み出す原因になっている!

そして、こういう見積もりの出し方をやっていると、とにかく赤字になるケースが頻発するのです。
皆さん、こんな経験はないですか?

見積もり決まった後にですよ、こちらとしては想定していなかったようなことを言われるのです。

あれもやってほしいとか。。。

これもやって欲しいとか。。。

例えば制作系の案件とかで、

「これくらい色々なパターンを提案するのは当然でしょ!」

とか言われるわけです。

こちらとしては見積もり段階では聞いていなかったことなので、

「そんな細かいことまでをやる想定ではなかったのですが・・・?」

と言ってもですよ、向こうは、

「いやいや、普通の企画とかデザインをお願いしたら、5〜10パターンくらいデザイン案を出すでしょ?それくらい丁寧にやってくれると思って御社に決めたのに、今なってそんなことを言われても困りますよ!」

とか言われるわけです。

こちらとしては、そんなに何パターンもデザイン案を出すつもりではなかった(そんな話は聞いていなかった)のに、ここまでくると追加費用の請求も受け入れてもらえず、結局赤字垂れ流しでクライアントのわがままを聞き続けることになったりするのです。 

だから、見積もり前にじっくりとヒアリングをすることがとても重要なのです。

ちなみに、このヒアリングについては、私の会社でもノウハウをお伝えする”ヒアリング技法講座”を行っているのですが、このヒアリング技法をお伝えするだけで5時間でも10時間でも使えてしまうので、ここではポイントだけをお伝えしますね。

ヒアリングでは”6W2H”を意識して深く聞くことを心がけよう!

ヒアリングのポイントは、

「"6W2H"で深く具体的に聞く」

ということです。

  • なぜ、今回これをやりたいのか?
  • いったい、何にどう困っているのか?
  • なぜ解決しなければならないのか?
  • どうして今のなのか?
  • いつまでに、いくらくらい解決したいのか?

というように”6W2H”の切り口で十分にヒアリングをして頂きたいのです。

さて、このヒアリングでは、上述の6W2Hを意識した上で、絶対に聞いて欲しいことが3つあります。

見積もり(見積書)作成前のヒアリングで絶対に確認して欲しい”3つの条件”とは?

1つ目は”相手が満足できる条件(満足条件)”です。

いったい何に困っていて、何がどう解決できたら大満足なのか。

これを必ず”全部”聞き出すのです。

そして、これを解決するための打ち手(取り組むこと)を必ず”全部”をリスト等にして

相手に確認をさせて欲しいでのす。

今回、御社が困っていること、解決したい内容は、これで全部網羅できていますでしょうか?

この取り組みをしたら、解決できそうでしょうか?

と、ひとつひとつ確認を一緒にして欲しいのです。

あ、もちろんこちらは解決できると思って提案するわけですけど、大事なのは、これで抜け・漏れが無いことをクライアントに確認させて了承を取り付けて欲しいのです。

  • この件に対してはこの取り組み。
  • この件に対してはこの取り組み。
  • この件に対してはこの取り組み。

という感じで、リストを作ってクライアントに見せる。

そして、クライアントから、

「これで十分です!やって欲しいこと(解決して欲しいこと)は全部満たされています!これで大丈夫です!」

という返事が返ってきたら、そのリストに沿った内容の見積もりを初めて出すのです。

そして、価格調整をするのは、ここからなのです。

例えば、

「うわあ、、、思ったよりも高いですね・・・」

という反応が来たら、

「そりゃ、御社の希望を全部織り込んだ内容ですからね!」

とお伝えします。

そして、優先順位の低い取り組み内容を削るなりして、価格調整をしてくわけです。

2つ目は”決定条件”です。

この”決定条件”というのは、先ほどの”満足条件”とも少し似ているのですが、決定条件は

「もうこれさえ満たしてくれれば、この条件さえクリアしてくれたら、もうすぐにでも御社と契約したい!」

というような条件のことを言います。

これが、多くの場合あったりするのです。

それは価格の場合もあれば、納期の場合もあれば、ある特定の機能だったりもします。

クライアントにとっては、非常に重要度の高い要素の詰まった条件ですので、必ずヒアリングしておきましょう。

そして、3つ目が”除外条件”です。

”除外条件”というのは、

”もうこんな内容だったら(この基準・水準が満たせなかったら)検討の土台にすら上がらない!”

という条件のことを言います。

例えば、こんな感じで確認します。

ちなみに、今回のお見積りですけど、

 「もう正直、この金額を超えるようだったら検討の土台にすら上がらない」

 となってしまうような金額の目安ってあります??

みたいな感じです。

こうやって聞いてみるとですよ、

「まあ、他の会社さんの見積もりをもらってから決めたいなとは思っていたのだけど、

そうだなあ、、、さすがにもう1,000万円を超えたら、ちょっともう全然話にならないかもですね・・・」

みたいな答えが返ってきたりするのです。

それを聞いてですよ、どうやってもその金額を超えてしまいそうなら、もう辞退してしまった方が良いじゃないですか。

 「うちの今の体制・状況で今回のお話を見積もると、ちょっとその条件はクリアできそうにないので・・・」

と。

”3つの条件”が確認できない案件の見積もり依頼には付き合ってはならない!

そして、

この”3つの条件”。

  1. 満足条件
  2. 決定条件
  3. 除外条件

この3つのうちの、どれひとつとして6W2Hで具体的に聞くことができない場合、その見積もりには付き合わない方がいいです。

なぜかというと、そのような案件は、クライアントが大して考えてないんですよ。

要するに、よくわからないから、とりあえず提案して欲しいと言っているのです。

このようなケースの場合、提案をもらっても、どこにも決めなかったりするのです。

5社・10社と提案をもらうだけもらって、 

「まだ私たちの考えが甘かったようなので、今回はどこにも決めませんでした。」

とか言い出すわけです。

こんな提案・見積もりに付き合わされたら、スモールビジネスはたまらないですよね。

”3つの条件”が確認できない案件への対応方法とは?

なので、この”3つの条件”が十分に聞けないような場合は、見積もり対応ではなく、むしろ、この”3つの条件”を作ってあげる(考えてあげる)お手伝いをした方が良いです。

そして、もし話が進めば、その内容でこちらは提案・見積もりができるのですから、ライバルに勝てるに決まっているのです。

病状③:そもそも見積もりを追っていないから、見積もり(見積書)の成約率が高まらない。

それでは最後となる”3つ目”の”見積もりを追っていない”を見ていきましょう。

これは何かというと、端的に言うと”見積もりを出しっぱなし”ということです。

これは、絶対にやってはいけません。

あのなぜかというと、提案・見積書というのは、大したことじゃない理由で止まったりするからです。

例えば上司に稟議を上げようと思ったのだけど、今回の提案内容をうまくまとめられず、どうも稟議書が書けない、とか。

もしそうだとしたら、皆さんはいち早くその稟議書を書くためのお手伝いしてあげた方がいいですよね?

他にも、例えば、支払い条件がどうこうで、経理部門の部長のところで見積書が止まっていたりもします。

もしそうだとすれば、早くその内容を聞いて、支払い条件を調整した方がいいですよね?

もし、2社で最終的に天秤にかけていた時に、我々が様々なフォローをしてクライアントに寄り添っていたら、 間違いなく勝てる可能性が高くなりますよね?

言い換えると、もし皆さんが見積もり提出後のフォローをせずにライバルがちゃんとやっていたりすると、大して提案・見積もりの内容は変わらないのに、このフォロー度合いでライバルに負けてしまうかもしれないのです。

なので、必ず見積もりを出したら、その見積もりが今どうなってるのかをちゃんとヒアリングして欲しいのです。

見積もり(見積書)を出した時点で”YES”をとっておく!

もちろん、あんまり聞くとしつこく思われますよね。

そりゃ、こっちも聞きにくいですよね。

なので、見積もりを出した段階で、例えば、

「もしかしたら、何か迷うこととか不明点が出たりするかもしれませんので、X日後に一度状況確認だけさせてくださいね。その時点で何かあれば、こちらも●●さんのサポートができると思いますので!」

と言って、クライアントから

”YES”

を取り付けておいて欲しいのです。

そうすれば、こちらとしても見積もりの確認がし易いですよね。

まとめ

今日はこんな感じで、見積もりの決定率・成約率を下げる原因として3つことをお伝えしました。

1つ目は見積もりを早く出しすぎている。

2つ目はヒアリングができていない。

3つ目は見積もりを追っていない。

この3つに手を打って、見積もりの決定率・成約率が上がることはあっても、下がることは有り得ません。

もちろん、あまりうまく機能しなくて、大して変わらなかったということは、もしかしたらあるかもしれません。

でも、見積もりの決定率・契約率が下がることは絶対にないです。

決定率・契約率は上がる方向になるはずですので、ぜひとも取り組んでみて、皆さんの見積もりの決定率・成約率を思いっきり高めてみてくださいね。

なお、今回の内容は、弊社の公式YouTubeチャンネルでも動画で解説しております。

よろしければ、チャンネル登録もお願い致しますね(^^)。

弊社への研修・セミナー・コンサルティングご相談もお気軽に(^o^)/。

 


見積もり(見積書)の成約率が高まらない3つの原因とは?成約率を上げる方法とは?

*****************************

チャンネル登録して頂けると嬉しいです!

www.youtube.com