クレイジーコンサルティングのWeb Journal|酒井勇貴

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【メニュー表改善】コロナ不況(コロナショック)を機に見直したい飲食店のメニュー表の4つの改善点とは?

執筆者:酒井勇貴(合同会社クレイジーコンサルティング 代表社員

 

こんにちは。合同会社クレイジーコンサルティングの酒井勇貴です。


今日は、
“メニュー表を見直してみませんか?”
というお話を、飲食店を経営されている方に向けてしようと思っています。

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飲食店にとって“メニュー表の改善”は売上・利益アップの基本

今日は3月28日です。

つい先ほど、安倍総理の記者会見があり、非常に厳しい自粛要請というのが出されました。

飲食店を経営されている皆さんは、今まで以上に厳しい経営環境に晒されます。

そういう中で、

「いやいやメニュー表の見直しなんてやっている場合じゃないよ!今は足元の資金繰りをどうにかしなきゃいけないんだよ!」

という方たちも、もちろんたくさんいらっしゃると思います。

飲食店 メニュー表 コロナ不況 コロナショック

でも、営業時間を短くする、或いは自粛要請に従ってお店をもう閉めている、という場合、良くも悪くも今までよりは時間が少しありますよね。

ですから、そういう時ほど、お金をかけずにできる売上・利益アップの方法をじっくり考えてみて欲しいのです。

今回のような新型コロナの影響があろうがなかろうが、関係なく皆さんのお店の売上・利益を上げていくための取り組みとして

“メニュー表の見直し”

をぜひやって頂きたいと思っているのです。

サイゼリヤ”のメニュー表にはメニュー表改善の“原理原則”が詰まっている!

私はですね、、、

“たぶん中小企業診断士の中でこれほどサイゼリヤに行っている人はいないのではないか?”

と思えるくらいサイゼリヤに良くいくのですが(笑)、サイゼリヤの“メニュー表”って本当に良くできていると思うのです。

自粛ムードが緩和されたらですね、ぜひお近くのサイゼリヤに行ってメニュー表をじっくり見て来て欲しいです。

それはなぜかというと、サイゼリヤのメニュー表には今から私が話す

“4つのポイント”

を確実に押さえているからなのです。

そしてこの“4つのポイント”は、サイゼリヤみたいな大きいチェーン店だからやるのではなくて、むしろ小さなお店ほどやるべき内容なのです。

それではその“4つのポイント”を今からお話しします。

① ワンランク上の商品を必ずメニュー表の中で提案する

一つ目は、

“ワンランク上の商品を必ずメニュー表の中で提案していますか?”

ということです。

例えばですね、

“ミラノ風ドリア”の写真の横には、半熟卵がのったワンランク上の料理の写真が出ている

ということです。

これが大きな効果を生んでいるのです。

例えばですが、

「ミラノ風ドリア食べようと思ったんだけど、どうせだったら今日は半熟卵が付いたやつを食べようかなあ・・・」

と思う人は10人中何人くらいそうですかねぇ??

3人かもしれないし、5人かもしれないし、1人だけかもしれません。

でも、これだけで“客単価”が少しはアップしますよね。

皆さんのお店でもこういう工夫ってできませんか?

皆さんのお店でいつも出している定番メニュー中で、何かワンランク豪華になって、それで100円・200円くらい高いメニューが準備できないでしょうか?

これの何がいいかというと、頭を悩ませてゼロからメニューを構想しなくても良いと言うこと。

今あるメニューに“プラスアルファ”の観点でワンランク上の新メニュー生み出せますよね。

これぜひやってみて頂きたいなと思うのです。

ちなみに私は、よくワンランク上のメニューを選ぶタイプです(笑)。

② もっと美味しく楽しめる“組み合わせ”をメニュー表の中で提案する

では二つ目。

それは“組み合わせ”です。

いまお話した内容とも少し近いのですが、サイゼリヤのメニュー表にはこんな内容のページがあります。それは、

「このパスタに、このサラミを組み合わせると、こんな風に味わい深いものになってすごくおいしいですよ!ぜひ試してみてくださいね!」

みたいな“組み合わせ提案”のページです。

これって、サイゼリヤに限らず、どんなジャンルの飲食店でも転用可能ではないですか?

「これとこれをこんなふうに組み合わせて食べるととっても美味しいですよ!」

と提案できそうなことって、きっとあると思うのです。

実は、人は“何にも考えてない”と思って欲しいのです。

「これとこれを組み合わせるとすごくおいしくなるよねー」

なんて、考えてもいないし、そんな組み合わせなんてみんな知らないのです。

誰かに言ってもらって初めて知り、

「そんなに美味しいのなら、試してみようかなー!」

となるのです。

例えば、家族4人で合計4,000円程度で終わってしまうところに、その組み合わせ提案があったおかげで4,500円になるかもしれないですよね?

これって、すごい客単価アップじゃないですか。

ぜひこの“組み合わせ提案”をやってみましょう!

その際、ただ闇雲に“客単価を上げたい”で発想するのではなく、

「こんな風に楽しんでもらえたら、お客様にもっと価値が提供できるのに!(もっと喜んでもらえるのに!)」という観点で“組み合わせ”を考えてみましょう。

これはですね、経営者の方や店長さんだけではなく、アルバイトスタッフさんも混ぜて議論してみても、すごく有意義な議論ができると思います。

ぜひ試してみてくださいね!

③ ”ギリギリの値付”けを考えてみる

そして3つ目。

それは“ギリギリの値付け”です。

これは何を言っているのかというと、、、

例えばですね“380円”のメニューがあったとしましょう。

 

なぜ“380円”なのですか??

 

例えば“980円”のハンバーグ定食があったとしましょうか。。。

 

なぜ“980円”なのですか??

 

私、すごく不思議に思うのですよ。。。

 

なぜ“980円”なのですか??

 

なぜ“989円”にしなかったのですか?

 

なぜ“999円”にしないのですか?

 

もちろん、999円と980円があったら980円方がいいですよ。

同じようなメニューだったら。同じなら安い方が良いに決まっていますからね。
でもですよ、、、

「980円だったら買うけど999円だったら買いません!!」

ということって、そんなにありますかね??

つまり何を言っているかというと、この辺の端数ですね、、、数円とか10円20円くらい

の金額というのをけっこう気にせず“えいや!”って値付けしているのです。

でもよく考えてほしいのですが、例えば仕入先が急に

「来月からキロ単価を20円上げるからよろしくね!」

と言われたら“ちょっと待ってくれよ!”って言いますよね?

「明日から最低賃金は20円上がりますから対応よろしく!」

と言われたら“勘弁してくれよ!”ってなりますよね?

なのに、

メニューの値付けは、

「うーん、これは980円でいいや!あと、これは380円でいこう!」

みたいな決め方をしていたりするのです。

でも“サイゼリヤ”は違いますよ。

 

“499円”

 

とかになってますから。

つまり、ここまで“ギリギリの値付け”をして粗利を少しでも増やそうとしているのです。

これはですよ、年間3000万円くらいの店舗さんでも、こういう小さなか改善を積み上げると年間で数十万円、いや100万円近い粗利額改善になったりするのです。

これは大きいですよ。

もちろん、ある日から突然と価格変更をしたらお客様から不信がやれるかもしれません。

でも、経営状況(仕入れ・人件費高騰など)を踏まえて丁寧な説明とともに行われる値上げであれば、多くのお客様は理解してくれるはずです。

それでも抵抗がある場合は、メニュー全体の改定と合わせて価格調整をしてみて頂きたいのです。

④ 季節限定を最大限に活用する

そして最後。

それは“季節限定メニュー”を最大限に活用することです。

もうこれはベタベタの話ではありますが、その“タイミング”を使い尽くせていない飲食

店はけっこう多くみられます。

実は、季節に絡む“売上アップのタイミング”というのは、どんな業種業態であっても最低でも年間6回はあります。

春だから、夏だから、秋だから、冬だから、働く人に感謝したいから、親に感謝したいから、恋人に喜んで欲しいから・・・などなど、もう言い出したらキリがない。

それだけ“売上を上げやすい季節・タイミング”というのがあるということです。

その季節・タイミングにしか楽しめない味だからこそ、少し高い価格でも受け入れてもらい易いかもしれません。活用しないのはもったいないですよね。

年間の販売促進スケジュールを年初めや年度始めに作っておく!

このような“季節・タイミング”を最大限に活用しようとしたとき、よくやってしまう悪いケースというのがあるので、それを最後にご紹介しようと思います。

それは、

“やりながら考えます!(走りながら考えます!)”

というスタイルで動いてしまうケースです。

実は、

“やりながら考えます!(走りながら考えます!)”

なんていうことは、私たち凡人にはできません(笑)。

普通に考えることもできないのに(汗)、走りながらなんて考えられる訳がないのです。

この手のスタイルを採る人は往々にして

  • 「忙しくてできませんでした!」
  • 「なかなか良いアイデアが思い浮かばなくて・・・」
  • 「やろうと思ったらもう夏も終わりかけでした!(“気が付いたらもうテスト前でした”みたいなw)」

ということになりがちです。

だからこそ、私のおすすめは

「最初に全部決めて、あとは”実行するだけ“にする」

ということです。

まず、年初や年度始めに“年間の販売促進スケジュール”を全部作ってしまうのです。

もちろん、具体的に何をやるのかというプランニングもしておきます。

そして、あとはこのスケジュールに沿って“やるだけ”にするのです。

つまり、“考えること”と“実行すること”を分けているのです。

もう走り出したら“迷わない”ということです。

もちろん、やりながら良い企画が思い浮かぶことはあると思います。

その場合は、臨機応変に企画を変えれば良いだけです。

大切なのは、

「仮に何も思い浮かばなくても、やるべきことは既に決まっている」

という状態にしておくということなのです。

これが、決めたことを確実に実行する唯一最善の方法なのですよ(^^)。

まとめ

この厳しい自粛ムードがいつ終結するのかは、残念ながら誰にもわかりません。

4月、5月、6月、或いはそれ以降かもしれません。

ちょうど年度が切り替わるこの今のタイミング。

そして少しも嬉しくないのですが、自粛ムードで時間がある今のタイミングだからこそ、1年間どうやってお客様を楽しませようかということをぜひ考えてみて頂きたいと思うのです。

今は本当には苦しい時です。

特に飲食店の経営をされている皆さんは、お店を早く閉めなければならなかったり、開けていてもお客様が殆ど来なかったり、そんな苦しい中にいて本当に今不安で不安でいっぱいだと思います。

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そんな皆さんのお役に少しでも立てたらいいなと思ってこの記事を書きました。
一緒に頑張っていきましょう!!

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