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中小企業・小規模事業者がコロナ不況(コロナショック)に負けない経営をするためには?

執筆者:酒井勇貴(合同会社クレイジーコンサルティング 代表社員

 

こんにちは。合同会社クレイジーコンサルティングの酒井勇貴です。

 

今日は・・・、と言いますか、 いつも台本などは準備せずに話していますので(笑)、 ちょっと話が聞きにくいところがあるかもしれません。

でも、それでもすぐに動画・ブログにして皆さんにお伝えしたいことがあったのです。


中小企業・小規模事業者がコロナ不況(コロナショック)に負けない経営をするためには?

コロナ不況(コロナショック)いつまで続くのか?

それは、いま皆さんのこのビジネスと生活に多大な影響を与えている “コロナウイルス” の状況について、特に“ビジネス”にもたらす影響についてのこと。

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3月12日〜13日にかけて、 株式市場の大きな混乱があり、大きく株価が下がるという出来事がありました。

これを見て、これからビジネスの中で長い長い停滞のムードができるのではないか・・・、という不安の中に皆さんいらっしゃると思います。

まずは、このことについて、私なりの見解を伝えします。

まずそもそも、このコロナウイルスによる “コロナ不況” “コロナショック” がどれくらい続くのかというのは、もちろん私にもわかりません。

ただ、はっきりと言えるのは、 このコロナウイルスによる“不況”というのは

 

— 終わりがない戦いではない —

 

ということです。

過去、SARSやMARSなど、いろいろな感染症の不安というのはあったはずです。

でも、そのすべてに必ず“終わり”がありました。

ずっと感染が拡大して永遠に続いていく感染症というのはなく、 必ず終わりがあるのです。

では、どれくらいで終わりが来るのか。。。

疫学的な観点からの計算結果は前提条件などで大きく変わりますが、長く見れば“3年”ぐらいかかるのではないか?という計算結果もあります。

一方で、日本は“ピークカット戦略”が奏功しており、

  • もしかすると1年かからないぐらいで収束するのではないか?
  • 日本ではコロナウイルスの死亡者のピークは過ぎており、既に収束モードに入っているのではないか?

という見方も一部にはあるようです。

従って、短ければ半年ぐらいで、長くても2年ぐらいの戦いなのではないかと私は考えています。

この“コロナ不況・コロナショック”はリーマンショックを超える不況をもたらすのだろうか?

また、このコロナウイルスによる“コロナ不況・コロナショック”を、リーマンショックの時と比べて不安を覚える方も多くいらっしゃると思います。

でも、私はリーマンショックと今回のコロナウイルスによる不況は、大きく異なると考えます。

そもそも、リーマンショックというのは、リーマンブラザーズが突然破綻して、大規模な“金融危機”が起きたわけです。

ところが、今回のコロナウイルスによる不況では、そのような“金融危機”が起きている訳ではありません。

確かに“株価”は大きく落ち込みました。

3/13の午前には、一時的に日経平均株価が17,000円を割り込み、マーケットは大混乱となりました。

ただ、株価の落ち込みを注意深く見ると、 コロナウイルスの影響を受け難い会社(いや、むしろ業績が伸びるような会社も含めて)の株価も、マーケットの全体的な落ち込みと同じように落ち込んでいるのです。

これはつまり、不安が不安を呼んで株価が下がっただけということ。

コロナウイルスの状況が落ち着いてくれば、これらの銘柄の株価は適正水準に回復してくるはずです。

言い換えれば、リーマンショックの時のような、長く底の深い不況にはならないと私は見ています。

だからこそ、短ければ半年、長くても2年程度であろうこの苦しい時を、ただ亀のように身を固めて縮こまるのはオススメしません。

この自粛・停滞ムードが明けたら、必ず大きなチャンスが巡ってきます。

その“風”をしっかり掴むためにも、自分たちに“今できること”をしっかりと前を向いてやっていきましょう!

このコロナ不況(コロナショック)を乗り越えるために中小企業・小規模事業者が今すべきこととは?

では、スモールビジネスを経営している私たち経営者は、いま何をすべきなのか? ここでは極めで短期的な取り組みについて話をします。

①店舗型ビジネス

まず、最もこのコロナウイルスの影響を受けているであろう “店舗型” についてです。

これは、エステサロンのようなお店を構えるサービス業もそうですし、

もちろん商品を並べてお客様に来てもらうようなタイプの小売や飲食店も含まれます。

これはですね、実は“絶対にやるべきこと”はひとつだけです。

それは“既存優良顧客”に目を向けるということです。

まず、ご時世だと新規のお客様を集めるというのはそもそも無理があります。

でも、このような厳しい状況下でも満員に近いお客様で賑わっている飲食店もあったりするのです。

では、そのようなお店は何やってるのかというと、

“既存客”

その中でも

“常連客(VIP客)”

に個別具体的なアプローチをしてお客様を集めているのです。

コロナウイルスの自粛ムードでお家にずっといて、そろそろ美味しいワインを飲みながら食事でもしたいなあ・・・と、そんな気持ちになったら、ぜひお店に来てください。今日はいつもはお店にない特別な・・・と・・・を準備して○○さんのご来店をお待ちしております!」

とメールやlineを送ったり、直接電話したりしているのです。

これはものすごく小さな“地味な取り組み”かもしれません。

でも、その人達は一人で来店するのでしょうか? もしかしたら、お友達を誘って複数人で来店してくれるかもしれません。

「いつも満員だから・・・」

と思って予約を控えていたVIP客が

「そんなに空いているのなら・・・」

と、自分の行きやすい時間帯に予約を入れて、いつもより長い時間でマッサージを受けてくれるかもしれません。

このように、こういう厳しい時だからこそ、既存の優良客(VIP客)に目を向けて欲しいのです。 

blog.crazyconsulting.net


飲食店・エステサロンのコロナ不況(コロナショック)対策の2つの着眼点とは?

②会員型ビジネス(月謝型ビジネス)

これはですね、いわゆる“月謝”を頂くスタイルのビジネスです。

スポーツジムだったり学習塾だったり、要するに“習い事系”です。

こういう“月謝”を頂くスタイルは、少し安心がありますよね。

毎月、“月額”という形で、ちゃんとお金を頂けるので。。。

でもですね、注意しなければならないことがあります。

それは、自粛ムードが明けた後に、

“退会者”

が増える傾向にあるということです。

もちろん、“やる気”がある方たちばかりであれば関係無いかもしれませんが、

例えば、

「このまま続けようかな・・・。やめようかなあ・・・」

というように“迷い”が生じていた人たちが辞めやすくなってしまうのです。

なぜかというと、この自粛ムードで、現にもうしばらく来ていないからです。

さらに、3月から4月ぐらいというのは、そもそも習い事の見直しの時期でもあります。

従って、今回の自主ムードも相まって、

「もういいんじゃない?辞めちゃおうか??」

という気持ちになりやすいのです。

もちろん、

「そういう人には辞めてもらっても構わない!」

という考えもあると思います。

でも、ある特定のタイミングに辞めていく人が続くと、 それに引きずられるように辞めていく人が増えたりする傾向があります。

なので、自粛ムードが明けて再開できるようになったら、まずはみんなが楽しめる

“イベント”

のようなことをやって欲しいのです。

休みがちだった人でも

“それだったら是非行ってみたい!”

と思ってくれるような、楽しい催し物を考えてみましょう。

そこで、自粛ムードが明けて、またみんなと一緒に体を動かせる、みんなと一緒に勉強ができる、という喜びをみんなで分かち合えるようにしましょう。

これは、自粛ムードが明けた後のスタートダッシュを決める上で、とても重要な視点なのですよ。


緊急事態宣言・自粛要請中で教室が開けなくても”人の欲求”は決して無くならない!

③問屋・商社型ビジネス

これは、取引先が何十社・何百社もあるようなビジネスですね。

まず、これは私がいつも言うことで、この形態のビジネス以外でも共通の大切な視点があります。

それは、

“誰かにとっての危機(驚異)というのは、必ず誰かにとってのチャンスでもある”

ということです。

まずは自社の取引先リストをチェック!

つまり、どういうことかというと、今回のコロナウイルスの影響で、大きな影響を受けて取引が縮小する取引先もあれば、実はコロナウイルスの影響で大きく業績を伸ばしている取引先もあるかもしれないということです。

まずは、自社の取引先リストを見て、このような取引先(例えば、医療系・衛生関連分野、ミールソリューション系、宅配系、マニア向け、アウトドア系 etc.)がないか全てチェックしましょう。

そして、その可能性がある取引先にすぐにアプローチをしましょう。

とにかく、接触頻度を増やしていくのです。

スポット取引を大切に!

あと、このような混乱期には、今まで無かったような新規注文や、スポットの取引依頼が増えたりするものです。

それはなぜかというと、このコロナ不況・コロナショックの影響で、今まで仕入れていたところ(中国など)から一時的に調達できなくなったりするからです。

仮に調達先が国内の企業であっても、そこが既に経営的に厳しくなっていて、調達が難しくなっていることもあり得ます。

この時に、

“どうせスポットの取引だから・・・”

と考えるのではなく、

“この1回の取引を10回にするにはどうすればいいのか?”

という発想に切り替えて欲しいのです。

ピンチをチャンスに変える基本的な思考スタイルだと思って、頭の中に留めておいて下さいね。

④その他BtoB系ビジネス

これはですね、もう基本の基本に立ち返って行動していきましょう。

これまでに述べてきた①〜③までの内容も含めて、全てに共通するのですが、このような厳しい事業環境下での鉄則は、

“いつも通りのことを今まで以上にやる!”

というマインドセットです。

特にBtoB系ビジネスでは重要なこと。

地味なことを徹底して欲しいのです。

さて、このBtoB系ビジネスですが、コロナウイルスの影響は多くの場合、すぐには現れず、1年ぐらいの時間遅れを伴う傾向があります。

つまり、2020年度ではなく2021年度に予算削減などが入り、それが下請けなどのスモールビジネスに影響してくるのです。

でも、ここでよく理解しておくべきなのが、多くの場合、

予算が削減されたと言ってもビジネスそのものが“ゼロ”になるわけではないということ。

縮小された予算の中で、残したい取引先は残り、その基準に達しなかった取引先が削られていくというだけです。

つまり、お客様側から見たときに、厳しい状況であっても、

  • 残したい取引先なのか?
  • 残したくない取引先なのか?

が厳しく問われるようになるということなのです。

そこで注意して欲しいのが、大口取引先・優良取引先との関係性です。

よくあるのが、5年も10年も安定した取引関係にあることに胡座をかき、毎月・毎年決まった通りに注文がくるからといってお取引先様を放置しているケースです。

営業マンが、ほとんど先方の担当者やキーマンと接触していない。

このようなケースがないか、すぐに営業の状況をリサーチしてください。

なぜなら、本当に予算縮小などで取引先を選別するときに、

「ここは長年、惰性で付き合ってきたけど、最近は誰も来ないし、特に新しい話もしていないから、これを機に取引は停止して他の会社に集約しちゃおう!」

なんてことになったりするのです。

なので、ぜひ大口取引先・優良取引先との“接触頻度”を増やして欲しいのです。

この厳しい時でも、取引先の悩み・困りごとに寄り添い、解決しようとしている姿勢をちゃんと見せておいてください。

ただの機械的な取引関係ではなく、

“この厳しい時を一緒に乗り越えましょう!”

と思ってもらえるような

“仲間(パートナー)”

というポジションを作りこんでおくことがとても大切なのですよ。

コロナ不況(コロナショック)で経営が厳しくても

最後の最後まで削らない方がいいこと

それでは、最後に。。。

まず、 “とにかく資金的に厳しくて仕方がない!” という方は、すぐにビジネスの縮小・リストラを考えるのではなく、まずは各種支援政策が使えないか、以下の資料に必ず目を通してください。

新型コロナウイルス感染症で 影響を受ける事業者の皆様へ】 は要チェック!

https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/pamphlet.pdf

この資料はとてもよく纏まっていますし、かなり優遇された融資や助成金の情報が出ています。

使える支援サービスはどんどん活用しましょう。

次に、そうは言っても、色々と資金的な部分で

“削ること”

を考える必要もあると思います。

ただ、ここで最後の最後まで踏ん張って欲しいことがあります。

“なるべく削らない方が良いこと”

を最後にお伝えします。

コロナ不況(コロナショック)で厳しくても”人材育成”はやめない方がいい!

私はこれまで数多くのスモールビジネスの経営者と接してきました。

その中で、このような厳しい時の“コストダウン”のスタイルには、どんな状況下でも成長していける企業とそうでない企業には大きな違いがあることに気づきました。

それは、どんな状況下でも成長していける企業の経営者は、

“今自分たちにできることで未来にも関係すること”

は削らないということです。

その典型的なものが

“人材育成”

に関することです。

ところが、このような停滞期・不況時は、

“今絶対に必要ということ以外は全部削った方が良い!”

と言い切る方もいます。

当然、この視点に立てば、人材育成は真っ先に削られてしまうでしょう。

でも、私はこれは違うと思っています。

なぜなら、 “今絶対に必要ということ以外は全部削った方が良い!” という視点でコストダウンをしてしまうと、

”ビジネスの未来”

まで削ってしまうからです。

しかも

“今自分たちにできること”

であるにも関わらず・・・。

もし、

“今絶対に必要ということ以外は全部削った方が良い!”

という視点で、停滞期・不況時の度に“人材育成”を削ってきた会社は、例外なく、経営幹部やマネジメント層が育っていないはずです。

停滞期・不況時は5年〜10年スパンで必ず起こる

なぜなら、今回のコロナ不況・コロナショックのような停滞期・不況時は、5年〜10年スパンで必ず起こるからです。

そして、その度に、人材育成の取り組みを“リセット”しているのですから、経営幹部やマネジメント層が育つわけがないのです。

人材育成というのは、ずっと続けてはじめて意味を成します。

特に、経営幹部やマネジメント層の育成は、数年単位で、しかも継続して取り組むべきこと。

大変だと思いますが、

“人材育成”

にかかるコストだけは、なんとか削らずに続けて欲しいと思います。

なぜなら、このコロナウイルスによる“不況”というのは

 

— 終わりがない戦いではない —

 

からです。

苦しい時ですが、

“今自分たちにできることで未来にも関係すること”

を大切にしていきましょう!

まとめ

今日は、スモールビジネスが“コロナ不況・コロナショック”を乗り越えるためのお話をしました。

中小企業・小規模業者が元気を無くしたら日本の経済も終わりです。

コロナウイルスという“見えない不安”に恐怖を感じて立ちすくむだけではなく、このような苦しい状況下であっても、少しでも前に経営を進めていく。

そんなことができたらいいなと思ってこの記事を書きました。

動画にもしていますので、よろしければぜひご覧ください。

追伸 

私も皆さんと同じスモールビジネスの経営者のひとりです。

皆さんと共に、この苦境を乗り越えたいと思ってこのブログ・動画を作りました。

もしあなたに、この苦境を前にして苦しんでいる、悩んでいる仲間がいましたら、このブログ・動画をシェアいただければ幸いです。

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一緒に頑張っていきましょう(^o^)/。

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