執筆者:酒井勇貴(合同会社クレイジーコンサルティング 代表社員)
こんにちは。合同会社クレイジーコンサルティングの酒井勇貴です。
今日は優秀なマネージャー人材の見つけ方・見抜き方のポイントについて書いていこうと思います。
さて、ここで皆さんに質問です。
皆さんは、
”マネージャー”
と聞くとどんな日本語訳を思い浮かべますか?
おそらく多くの方が
”管理職”
と訳されると思います。
でも、これは経営の世界においては”誤訳”と考えた方がいい。。。
- 有望な管理職候補を見つける上で重要なこと・・・。実はマネージャーは”管理職”ではない!?
- 典型的な管理職・マネージャーに向かないタイプの見抜き方とは?
- では、右腕人材と成り得る”有望な管理職・マネージャー候補”とは??
- まとめ
有望な管理職候補を見つける上で重要なこと・・・。実はマネージャーは”管理職”ではない!?
マネージャーを辞書で調べると、このように書いてあります。
支配人、管理職、そして”経営者”です。
そうです。
マネージャーとは、本来は
”経営者”
という意味なのです。
さらに、マネージャーという言葉には、どんな困難があっても最前線で
”なんとしてでもやり遂げる”
という意味があります。
どんなことがあろうとも1ミリでも1%でも結果を出す。
そういう重みのある役割を本来は担ってるのです。
ちなみに、マネージャーという言葉の語源を調べると、
”手を使う”
という意味に辿り着きます。
そうです。
どんな状況であろうとも
”自らの手”
を使って何としてでも成果を出さなければいけない存在なのです。
マネージャーとは、
”管理職”
などという弱い言葉ではなく、最前線で自らの手を使って命がけで成果を出さなければいけない存在を意味するのです。
皆さんはこのような役割を全うできる人材の見抜き方について、自分なり(自社なり)の評価軸をもっていますか?
典型的な管理職・マネージャーに向かないタイプの見抜き方とは?
実は多くのスモールビジネスが、
”マネージャー = 管理職”
という観点から、細かいことが管理でき、組織の調整役を担えるような人材をマネージャーに抜擢しようとしてしまっています。
確かに、このようなタイプの人材は、事業が安定していて、かつ市場が成長している時には役に立つ存在かもしれません。
なぜなら、社会の様々な人間関係、組織間の軋轢を上手に調整して安定した経営を行うことに寄与してくれるからです。
しかし、今はそういう時代ではありません。
多くの企業が、次の成長構想を打ち出すことに苦しんでいます。
今までとは同じやり方・考え方ではいけない。
そういう観点から、本当は新しいやり方・考え方を生み出せる人間を求めているはずです。
そう!
まさに、
”マネージャー = 経営者”
を求めているのではありませんか??
ですから、私たちは
”経営人材”
を見抜く力を持ってなければいけないのです。
では、どういう人材が経営人材に適しているのでしょうか?
そして、どういう方法を使えば”見抜くこと”ができるのでしょうか??
有望な管理職・マネージャー候補を見つけ出す”簡単なチェックテスト”とは?
実は、簡単なチェックテストあるので、それを皆さんにご紹介します。
まず、どんな雑務でも構わないのでみんなでやる作業を何か準備します。
そうですね。。。
例えば、、、
- 宛名を書いて
- 切手を貼って
- 書類を折りたたんで
- 封筒に入れて
- 封をして
- 最後に間違いがないかチェックをして
- 郵送する
こんな作業が大量にあったとしましょう。
とても一人ではできない仕事量。。。
複数人でやらなければ終わりそうにない仕事量だとします。
この時に、マネージャー(経営者)として抜擢したいと思っている人材に、このような役割を与えます。
”ミスなくスムーズに仕事が進むようにして欲しい”
と。
この役割の果たし方を見ることで、典型的なマネージャー職に向かない”2つタイプ”をある程度は見抜くことができます。
偉そうに”チェック係”になりたがる人をマネージャーにしてはいけない!
一つ目は偉そうに”チェック係”になる人です。
どういうわけか、”成果を上げる”という意識の低い人材ほど、統括をする側に回ると”偉そうにチェック係に徹する”という傾向があります。
自分は何かするわけでもなく、ただメンバーの仕事ぶりをよく監視し、みんなの成果物をチェックするだけです。
別にチェックをする人が偉いわけではないのに、
- 俺が”OK”って言わなければだめだ!
- 俺が認めないものは全部ダメだ!
みたいな姿勢になってしまうのです。
”チェックする側の人 = 偉い人”
と考えるのは典型的な組織人の悪しき思考スタイルです。
こういうタイプは典型的な”ボス型”のマネジメントをする人です。
そして典型的な、
”生産性が低いマネージャー”
になってしまいがちです。
上に立つのが好きで、偉そうにするのも好きで、人に指図をするのが大好きなタイプです。
こういう勘違いをするタイプをマネージャーにしてはいけません。
さらに、このようなタイプになる人には典型的な特徴があります。
それは
”過度な管理志向”
であるということです。
このようなタイプが上司になると、ノルマ管理・行動管理と、とにかく、
”マネジメント = 管理”
という視点で仕事をしてしまいます。
自分はマネージャー(=管理職)なのだから、
”部下の管理をするのが仕事”
だと考えてしまうタイプです
ちなみに、このようなタイプの人材が、大企業で行われているリストラの典型的なターゲットになっています。
こんな”管理思考”の人材は、そもそもスモールビジネスが不要です。
”みんなが気持ちよく仕事ができるように”とすぐに言い出すタイプもマネージャーには不適格である!
次に、
”みんなが気持ちよく仕事ができるように”
という姿勢だけでチームをマネジメントをしようとするタイプです。
こういうタイプは、みんなに優しい声をかけてくれるんですね。
- 「大丈夫?やりにくいとこない?」
- 「困ってることあったらいつでも言ってね?」
みんなが気持ちよくできる仕事ができるように、お菓子を買ってきたり、お茶を入れてあげたり、肩を揉んであげたりします。
先ほどのボスが誰よりはまだいいですが、これは典型的な調整型の管理職になるタイプです。
このようなタイプは、特に変革期には全く役には立ちません。
なぜなら、多くの場合、彼らは自分の頭を使って作戦を考えることができないからです(だから調整役なのです)。
では、右腕人材と成り得る”有望な管理職・マネージャー候補”とは??
では、どんな振る舞いができる人材が有望な管理職・マネージャー候補なのでしょうか?
それは、
”成果を最大化すること”
に目が向けられるタイプです。
こういうタイプの人材は、仕事全体を見ながら、1秒でも早く、1つでも正確に仕事が進むように、常に改善策を考えて実行しようとしてくれます。
- 各工程の仕事の進め方にムリ・ムラ・ムダはないか?
- どうすればミスが少しでも減るのか?
など、常に改善策を考えながら、もっと成果が出せるようにと”解決志向”で仕事をしてくれます。
そう、こういうタイプこそが、
”なんとしてでもやり遂げる”
という”本来”の責務を全うできるマネージャー(経営者)タイプの人材です。
成果をあげること、業績を向上させることを
”自分ごと”
として考えてくれる、頼りがいのある
”余人をもって代え難いマネージャー”
となってくれることでしょう。
こういう人材こそが、マネージャー(経営者)に抜擢すべき有望な右腕人材なのです。
いくら”管理”を強化しても業績は1円も向上しないという事実を再認識せよ!
ここで、皆さんに改めて理解しておいてほしいことがあります。
確かに”部下の仕事を管理する”というのは大切なことです。
でも、改めてお伝えしたいのは、いくら部下を管理しても、
”業績は1円も向上しない”
という事実です。
私はいつも、
- 管理ができる人材が欲しい
- 管理ができる人材が育たない
という悩みを聞くたびに、必ず経営者にこう聞いています。
「確かに”管理”は大事ですが、管理を徹底すると業績は向上するのでしょうか?」
と。
そう質問すると、ほとんどの経営者は何も答えられません。
ただ、
”マネージャー = 管理職”
という誤訳に犯されて”思考停止”しているのです
出世して部長・課長になったら
”部下を管理するのが仕事だ!”
と勝手に思ってるだけなのです
でも、管理だけをしても業績は上がりません。
本来、マネージャーがすべき仕事は、チーム全体で大きな成果を上げられるように部下の仕事を”支援”することです。
”管理”をすることではありません。
誰もが成果を上げられるような”戦い方”を考えて、最前線で実行することです。
そう、マネージャーがすべき仕事は
”管理”ではなくて”支援”
なのです。
まとめ
今日は有望なマネージャー候補の見つけ方・見抜き方について書いてみました。
マネージャーは”経営者”であり、その仕事の本質は、
”管理”ではなくて”支援”
なのです。
是非、先ほどの簡単なテストを通じて、”管理”ではななく業績向上に向けての”支援”ができる右腕人材を是非見つけてくださいね(^o^)/。
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