執筆者:酒井勇貴(合同会社クレイジーコンサルティング 代表社員)
こんにちは。合同会社クレイジーコンサルティングの酒井勇貴です。
多くの中小・ベンチャー企業が、やる気のある若手を欲しがっています。
これから、採用環境はますます厳しくなるので、いまよりもっと優秀な人材を獲得するのが難しくなります。
中小・ベンチャー企業が喉から手が出るほと欲しがっている人材。
それは、自らの手でゼロから事業や商品・サービスを、
「生み出せる人」
です。
要するに、”本当に”やる気のある人ですね!
しかし、多くの会社が、時間もお金もかけて採用したにもかかわらず、期待していた資質・能力の人材を獲得できていません。
詳しく言うと、
採用時点では「素晴らしい人材が獲得できた」と思えたのに、半年から1年が経過した頃に、
「あれ、当初に期待していたタイプの人材ではなかった」
となることがとても多いのです。
それはなぜか。。。
「新規事業がやりたいです!」を鵜呑みにしてはいけない。
それは、
「・・・がやりたいです」
という表現の解釈レベルに相当な温度差があるからです。
たとえば、募集要項にこのような表現をよく見かけます。
「新規事業をやりたい人には最適の環境が整っています」
そして、面接時に、応募者はこのように話してきます。
「新規事業がやりたいです」と。
面接は新規事業のアイデアなどの話で、盛り上がるかもしれません。
熱意もあり、期待して採用するわけです。
ただ、ここに落とし穴があります。
「新規事業がやりたいです」の捉え方に、大きなギャップが生じていることが非常に多いのです。
それは、、、
- 新規事業を「ゼロから立ち上げたい」という意味
- 新規事業に「関わりたい」という意味
企業側は、多くの場合"前者"を期待しているはずです。
自然性の人間で受け身の姿勢ゼロ。
学ぶ意欲があり、行動力があり、会社を突き上げて動かしていくようなパワーを期待しているはずです。
ところが、とても高い確率で、応募側は"後者"の意味で捉えて応募してくることが多いのです。
「新規事業がやりたい」のは間違いないので、やる気はある。
しかし、新規事業をやる環境は、会社が準備してくれると思っている。
ゼロから生み出す考えなど、まるでないのです。
「新規事業をやりたい」と言っているんだから、普通はゼロから立ち上げる
覚悟をもっているに決まっているだろ!
と考えるのは、企業側が良い方に期待しすぎです。
ゼロからできる人は、”何”をどの”順番”でやるのかを説明できる
では、採用側は面接で何を聞いて新規事業を
「ゼロから立ち上げられる人」
かどうかを判断すればいいのでしょうか?
これは多面的に聞いて判断していくしかないのですが、絶対に聞いておくべきこととして、
- 「新規事業を立ち上げから全て任されたとして、あなただったら”何”をどの”順番”で進めていくのか?」
は、絶対に外せない質問です。
もう一つ挙げるとすれば、
- 「もし、新規事業の協力者が社内に一人もいなかったら、あなたはどのようにして新規事業を進めていきますか?」
も重要な聞き方です。
この2つの質問をして「ポカーン」としてしまうようであれば、その人は新規事業に「関わりたい」だけの人材である可能性が極めて高いと言えます。
とにもかくにも、採用において「・・・がやりたいです」という表現は要注意です。
もう一歩、もう二歩くらい踏み込んで、ちゃんと温度差を確認しておきたいですね。
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